上品芸術演劇団プロデュース
リーディング3本連続上演企画
沈みゆくこの国へ
[公演情報]
2024/2/24(土) 15:00〜20:40
〇受付開始は 開演の30分前14:30から
〇開場は 同じく開演の30分前14:30から
※全ての公演におきまして小学生、未就学児童のご入場をお断りしています。
ご協力よろしくお願いいたします。
◇上品芸術演劇団
「とんでもなくとおくからとうてみる」
作・演出 鈴江俊郎
出演 松竹梅花 鈴江俊郎 ほか
照明プラン・音響プラン・舞台美術プラン 鈴江俊郎
演奏 武田詩乃
◇オセロット企画
「冬休みの晴れた午前中」
作・演出 水上宏樹(オセロット企画)
出演 川北唯(オセロット企画)
水上宏樹(オセロット企画)
うめいまほ
◇南出謙吾
「よわぶくみの大志」
作・演出 南出謙吾(りゃんめんにゅーろん/らまのだ)
出演 南出謙吾
会場:■ishizuchi 倉庫
愛媛県西条市大町1671
□JR伊予西条駅より北へ徒歩約 9 分
□専用の駐車場はございません。
近隣にコインパーキングは多数ありますのでそちらをご利用下さい。
伊予西条駅前のアーケード商店街にある一角の元かばん屋の
空間を劇作家、役者たちが自らくりぬいて、今回の上演場所をつくります。
料金:
前売 1,000円
当日 1,200円
□何本観てもこの料金です□
予約・お問い合わせ:
Tel: 070-9104-5825(上品芸術演劇団)
メール:put.put.on.airs0926@gmail.com
※お名前、電話番号、枚数、何時をご覧になりたいかをご記入ください
◯スケジュール
上演時間は1作品約70分
15時■一本目
上品芸術演劇団
「とんでもなくとおくからとうてみる」
作・演出 鈴江俊郎
16時20分■二本目
南出謙吾
「よわぶくみの大志」
作・演出 南出謙吾
17時40分■三本目
オセロット企画
「冬休みの晴れた午前中」
作・演出 水上宏樹
19時■四本目(15時の作品と同じです)
上品芸術演劇団
「とんでもなくとおくからとうてみる」
作・演出 鈴江俊郎
20時20分
アフタートーク(約20分)
関西と愛媛の劇作家の勉強会「山脈」が、それぞれの戯曲を書きあげて
リーディングを披露します。
少子高齢化の勢いは止まらず、現政権が有効な策を打てていないことが明確になったこの時期、与党は政治資金の問題で機能不全に陥っています。「失われた三十年」ということばがもはや多くの人に慣れ親しんだことばになり、もはや私たち市民はこの国に生きていく不安にも無感覚になりつつあるのかもしれません。
こんな時期に、あえて、それはどうなのか、考えてみよう。そして書いてみよう、ドラマを書くことを通して考えてみよう。思索を立体化してみよう、そう私たちは考えました。作品の中で「沈みゆくこの国」という市民生活に通奏低音のごとくひびくこの単語にひとことでも触れること、これが唯一のルールです。3人がそれぞれ70分の作品をかき、それぞれの役者チームで、あるいはひとり芝居を演じます。議論の分かれる様々な立場の見解がある中、悲喜こもごも、ごちゃごちゃに、客席とともに考える機会にしよう。そういう企画です。
リーディングとは・・・
役者が台本を手に持った状態で舞台上で演じるステージです。
舞台上で役者が固定席に座ったまま徹底して動かない「朗読劇」に近い形や、
照明や音響効果も入って役者も自由自在に立ち動く「立ち稽古」に近い形など
様々なものが世界中の劇場で行われています。
脚本をお客様に紹介することを主な目的とし、
完成した上演になる以前の未完成な途中の状態をあえて提示する行事です。
作り手は客席の前で演じられる距離感の中で効果をつかんで完成に導くためのヒントをつかみ、
お客様は未完成な時空間を前にして、その可能性を自由に想像し、
脳内で創造する喜びを得るという企画だと言えます。
もちろんその段階でのお客様の意見が劇作家には大きなヒントとなります。
今回のリーディングは、「立ち稽古」に近いものをお見せしようとしています。
劇作家・演出家・役者の鈴江俊郎が主宰する「秋冬に活動する劇団」です。
西条市丹原町を稽古場にして“半農、半芸術”でいこう。ということで仲間を募集中。
office白ヒ沼のサイト http://shiroinuma.wixsite.com/shiroinuma までどうぞ。
「山脈」とは ・・・
関西の劇作家有志が集まり、半年に一度程度に集まって行っている勉強会です。
締め切りをきめあって新作を書き、相互批評したり、
一つの映画あるいは上演をめぐってお互いの批評を交換し、
討論するなどして芸術における主観を鍛えあう集団です。
お互いの新作がより豊かになることを目標に刺激しあっています。
2008年に結成以来、変わらないメンバーは鈴江俊郎ひとりです。
つねに3-7人程度の規模で加入・脱退を繰り返しつつ現在に至っています。
現在の同人は以下の通り。
鈴江俊郎 ……
上品芸術演劇団主宰、オフィス白ヒ沼所属。60歳。約60本の上演台本執筆歴。岸田國士戯曲賞など受賞。
1963年大阪府生まれ。京都での大学在学中に演劇活動を開始。『ともだちが来た』でOMS戯曲賞、『髪をかきあげる』で岸田國士戯曲賞、『宇宙の旅、セミが鳴いて』で文化庁芸術祭賞大賞(演劇部門)など。1993年から2008年まで京都で劇団八時半を主宰。2004~06年京都舞台芸術協会の理事長を務めるなど、表現環境の改善にも取り組む。演出、役者、照明、舞台美術も手がける。
歪んだ社会状況のもと内向しがちな現代人の精神を、ユーモアと情感を織り込んだ会話劇で描く。アクションの激しい群像集団劇、孤独の呟きを交換する二人芝居、役者たちとの即興稽古を通して立ち上がる創作、同時代の状況に怒りをぶつける一人芝居など、様々な型、様々な過程、様々な筆致の作品を産んでいる。
戯曲は英語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、インドネシア語に翻訳され上演されている。2017年より愛媛県西条市在住。
水上宏樹 ……
「オセロット企画」代表。38歳。大阪府で会社員として働きながら、10本以上の上演台本を執筆。オセロット企画は近畿大学文芸学部芸術学科演劇芸能専攻在学中に水上宏樹を中心とする演劇集団としてスタート。2005年9月NPO法人京都舞台芸術協会主催の第2回「上演したい人が出会う会」の中でリーディングを企画、上演を行う。全作品で作・演出を担当する水上宏樹を主宰とし、役者の川北唯との二人で大阪・京都を中心に演劇活動を行っている。「殺人事件のような私の気持ちをあなたに」は2008年、第8回AAF戯曲賞の最終選考作品。現代人の意識に通低する絶対的な孤絶を表出するため、繊細に言葉を紡ぐ戯曲は、ユーモアを織り交ぜた、サスペンスな展開に特徴を持つ。声にならない声を音にする作業を通して表現行為を行っている。
南出謙吾 ……
石川県出身。劇作家・演出家・俳優。
大阪で「りゃんめんにゅーろん」を主宰しながら、東京で「らまのだ」の座付作家として活動。『触れただけ』で、2016 年度日本劇作家協会新人戯曲賞受賞。『終わってないし』『夕映えの職分』で、それぞれ第2回、第7回北海道戯曲賞優秀賞受賞。『青いプロペラ』でシアタートラムネクストジェネレーションvol.11選出。1974年加賀市山代温泉生まれ。50歳。1994年石川工業高等専門学校を卒業後、学習塾の自営業を経て1999年より大阪に移住。劇作家のほか俳優や演出家としても活動していたが、2013年より東京・大阪二拠点で演劇活動。俳優としては「カラベラの踊る日に」で大阪春の演劇祭主演男優賞。2016年「触れただけ」で第22回 劇作家協会新人戯曲賞。平温の中に、不合理な人間存在そのものを見出そうとする作風。焦点をずらしたやりとりから、かえって浮かび上がる人間の本質。惨めが滑稽に、滑稽が悲哀に。そんな【温】と【冷】が混ざり合った独特の世界を描く。一方、某大手ケーブルテレビ局に勤めるサラリーマンでもある。座右の銘は「飯は食わねばならぬが、飯に食われるな」。